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乳がん


1.乳がんについて   2.乳腺と乳がんの広がり  3.乳がん細胞の発育年数
4.乳がんの病期(ステージ)と生存率  5.乳がんかどうか確かめる検査のながれ
6.乳がんの手術  7.乳がんの予測因子と治療方法   8.術後の合併症


1.乳がんについて

乳がんは比較的性質の良いがんの一つで、すぐれた検査法や有効な治療手段がたくさんあります。そのため、できるだけ小さく転移のない時期にみつけて適切な治療を受ければ、ほぼ完全に治すことができます。また、たとえ進行していても患者さんの状態の応じた有効な治療手段がありますから、あきらめずに担当医師とどのような治療を行うか相談しながら治療を進めていくことが重要です。

乳がんの疫学

 日本で乳がんと診断される人(罹患する人)は年々増加しており(図1)、あらたに乳がんと診断される人は1年に約9万人にのぼります(図2)。

 また、がんにかかる人は20歳すぎから認められ、30台になると急激に増え、40歳半ばから50歳代前半までがピークとなっています(図3)。








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2.乳腺と乳がんの広がり

 乳がんは、乳管の細胞から発生するものを乳管がん、小葉の細胞から発生するものを小葉がんといいます。ほとんどは乳管がんです(図4)。
乳管や小葉に発生したがん細胞は最初その中だけにとどまっています(非浸潤癌)。
やがて、増殖して乳管の壁を破り、周囲組織に広がって、さらに血管やリンパ管内に入り込んでいきます(浸潤がん)。

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3.乳がん細胞の発育年数

乳がんは1個のがん細胞が増殖し、さわってわかるような直径1cmになるには10年ぐらいかかります。 しかし、たった1年で2cmにその後は急激の大きくなります(図5)。




以前は、ある一定の段階まで局所にとどまり(図8)、周囲のリンパ節とくに腋窩リンパ節を通って全身に広がると考えられていました(A)。最近では、比較的早い段階で前進へ広がっている可能性のある全身病であることがわかってきました(B)。そのため、早期で見つけることが大変重要で、微細ながらも全身へ転移している可能性がある場合には手術などの局所の治療に加え薬物治療で全身の治療を行うことで乳がんを根絶させることが大事なのです。


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4.乳がんの病期(ステージ)と生存率

 乳がんはがんのひろがりによって病期があります(図6)。


 比較的早く見つかった乳がんのステージ0、ステージ1の場合、10年生存率は約90%以上です。全症例では10年生存率の平均は約80%です。しかし、ステージが進むと10年生存率は悪化していきます(図7)。そのため、早期で見つけることが大変重要です。


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5. 乳がんかどうか確かめる検査のながれ

 乳がんの精査が必要な場合のフローチャートです。 異常が認められない場合でも2年に1回は病院で検査を受けましょう。


6. 乳がんの手術

 大きく分けて乳房温存術(図10)と乳房切除術(図11)があります。
切除の範囲により見た目の美しさや後遺症、再発のリスクが変わります。


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7. 乳がんの予測因子と治療方法

  乳がんには現在4つのグループに大まかにわかれいわれています。そのグループによって治療法の選択肢が変わってきます(図12)。
ホルモン受容体陽性のLumnalAとBではホルモン剤の使用を検討します。上皮細胞成長因子受容体(HERⅡ)陽性のHERⅡ、Triple negativeでは分子標的薬を検討します。このほかにKi67染色率の値を考慮し、抗がん剤の使用を検討します。


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8. 術後の合併症

① 腋窩リンパ貯留:ドレーン抜去後は穿刺で対応 
1-2回/1週で外来検討
② 腕や肩の運動障害:
運動障害や痛みを残さず、早期に回復するために
→手術直後からリハビリテーションを始める。
→思うように回復しない場合でも、
退院後に根気よくリハビリテーションを続ける
③ 手術創部の皮膚の知覚障害:
術後創部および上腕のわきの下の知覚が脱出(消失) 
この知覚脱出は、徐々に改善していきますが、知覚低下は一生残ります。
④ 腕のむくみ: 腕のむくみは、腋窩リンパ節を郭清して取り除いた
ために、わきの下からのリンパ液の環流が悪くなる
ことによって起こります。
軽度のむくみが10%強位

治療
腕のむくみは、腕をいつも高めに維持し、
リハビリを続けることで、通常は、徐々に回復します

退院後に腕がひどくむくむ時は、
むくんでいる腕の運動を少し控えめにする。
前上腕をマッサージ
肩周囲のマッサージ
腕のむくみ用のストッキングやバンテージは効果的です。

⑤ 感染: リンパ節を郭清すると感染に対する抵抗力が落ちます

腋窩リンパ節郭清後1~ 2年、場合によっては5年後
腕や手指の外傷、
外傷なしでも喉頭や咽頭などから
患側前腕や上腕に、丹毒や蜂窩織炎がおこります。
特に、太っていて腕にむくみのある方は注意。

まず、腕や手指にけがをしないようにすることが大切です。

抗菌薬の服用。点滴。
感染を一度起こすと、これを繰り返すことがあります。

ただし、あまり神経質になりすぎる必要はありません。常に 清潔にさえしていれば、手術した側の腕から採血してもかまいません。

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